P.ヒンデミット (独 → 米)
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Hindemith, Paul (1895〜1963)

 二十世紀ドイツを代表する作曲家。アマール弦楽四重奏団のヴィオラ奏者としても活躍した。前期には「新即物主義」と呼ばれる、音楽から思想や主義主張を排除した純粋な音の喜びを求める作品が多く、後期には古典的な格調を意識した作品が多い。前者の代表としては、弦楽四重奏曲「午前六時に村の公園の噴水前に集まった田舎楽士が初見で演奏した《さまよえるオランダ人》序曲」、後者の代表としてはオーケストラ作品「画家マチス」が挙げられるだろう。第二次大戦時にはナチスの「頽廃芸術」との刻印を捺され、国外逃亡を余儀なくされた。理論家としても「作曲の手引き」を執筆し、作曲理論にも大きな影響を与えている。
(執筆・著) ファエトン
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★代表的な曲
ウェーバーの主題による交響的変容

交響曲「画家マティス」

無伴奏ヴィオラソナタ

ピアノ、金管、2台のハープのための演奏会用音楽 Op.49
 アメリカの芸術支援者クーリッジ夫人(シェーンベルクやバルトークに弦楽四重奏曲を委嘱したことで有名)の委嘱によって1930年に作曲された、通常の管弦楽の代わりに金管セクションだけを用いた協奏曲風の音楽である。緩-急-緩-急の4楽章から成るが、第4楽章の終わりは緩やかな音楽となって消えるように終わる。第2楽章ではピアノソロが大きな部分を占め、ハープは加わらず、第3楽章は金管なしでピアノとハープのみで演奏される。この曲はそれまでのエネルギッシュで少なからず挑戦的な作風から古典派風の余裕のある音楽への転換を示している。なおヒンデミットは「演奏会用音楽」(Konzertmusik) と題する作品を4曲(Op.41, 48, 49, 50) 書いているが、編成もコンセプトもそれぞれ異なり、特にまとまったシリーズを意図したものではないようである。
(執筆・著)TAKIN

弦と金管のための演奏会用音楽 Op.50
 指揮者クーセヴィツキーの委嘱による、ボストン交響楽団創立50周年記念のための作品で題名のとおり木管と打楽器を含まないオーケストラのために書かれている。2楽章から成り、それぞれ急・緩両方の要素を含む。それまでのヒンデミット作品にはみられなかったような開放的でリラックスした曲想と、弦と金管それぞれの持ち味を最大限に生かした華麗な響きを持ち、ヒンデミットの作品中でもポピュラーなものの一つとなっている。
(執筆・著)TAKIN

フィルハーモニー協奏曲 Philharmonisches Konzert
 フルトヴェングラーの委嘱によりベルリン・フィル創立50周年記念のために1932年に作曲された。タイトルには「協奏曲」とあるが、実体は管弦楽のための変奏曲で、主題と6つの変奏から成る。第3変奏以下は自由な展開的部分によって拡大されており、第4・第5変奏には緩やかな序奏がある。木管・金管・弦がそれぞれグループとして扱われており(第5変奏では弦楽三重奏がコンチェルティーノ風に扱われている)、各々の特徴を生かした鮮明な響きと名人芸的なアンサンブルは協奏曲のタイトルにふさわしい。この曲はヒンデミットの代表作の一つに数えられるべきものであるが、なぜか演奏頻度も録音も少なく、あまり知られていないのが残念。
(執筆・著)TAKIN



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